ブスになりたい女 〜高飛車美少女 VS 秀才クール男子〜
 学校が近付いてもその状況は変わらなかった。私は誰からも無視され、挨拶してくる子もいない。返さなくて済むから、別にいいんだけどさ。


 ただ、私を指差してこそこそ話す子は何人かいた。そう言えば、沙織のクラスで私が噂になってるって言ってたっけ。頭がおかしくなったと思われてるとか……。ま、そんなの気にしないけど。


 教室に入っても同じような感じだけど、無視されるだけでなく悪意のこもったような視線を感じた。元々私は馴染んでいないクラスだけど、更に悪化したみたいだ。


 ただし例外が二人いた。それは、小山君と中野君。小山君は私に向かってニコッと笑って手を振り、それに私が手を振り返すと、隣の中野君も微笑んでくれた。


 ちなみに恵美には、一瞬だけ私と目が合ったけど、すぐに逸らされてしまった。全然構わないけど。


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