ブスになりたい女 〜高飛車美少女 VS 秀才クール男子〜
 幸いに病院はすぐ近くで、病院までは走って何分も掛からなかった。


 受付で場所を聞き、向かった集中治療室の前で私達を迎えたのは、作業服を着た中年の男性と、なぜか中野君だった!


 私が呆気に取られていると、


「坊ちゃん!」


 ちいちゃんが中野君をそう呼んだ。

 “ボッチャ”じゃなくて、“坊ちゃん”だったんだ……。でも、なぜに中野君が坊ちゃん?


「知らせてくれてありがとうございます。あの、母は……?」


「うん、今治療中だよ。材木が倒れて、高木さんはその下敷きになったらしい」


「えっ」


 中野君の話を聞き、たちまちちいちゃんの顔は蒼ざめていった。


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