ブスになりたい女 〜高飛車美少女 VS 秀才クール男子〜
 そこでふと思った。中野君はなぜ今、ここにいるのかと。


「ねえ、あんたなんでここにいるの? 帰ったんじゃないの?」


「いいや、ずっといたよ」


「ずっとって、いつから?」


「ん? おまえがちいちゃんに手を振って、首を傾げたあたりから」


「見てたの!? ずっと?」


「見てた。戸の隙間から」


「もう、変態! どS! 覗き魔ぁ!」


 私は中野君の頭をポカポカっと叩いた。すぐにその手を掴まれちゃったけど。

 一部始終を見られたなんて、超恥ずかしいんですけど……


「ごめん。おまえの事が気になって。それと、昨日の事を謝りたくて……」


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