ブスになりたい女 〜高飛車美少女 VS 秀才クール男子〜
「それにしても彩花ちゃん、アレはすごかったね!」


「アレって?」


「数学の小テスト」


「ああ……」


 数学の授業で、週に1回小テストがある。それが普通とは少し違っていて、毎回超難問が1問だけ。


 授業で習ってないものとか、一流大学の入試で過去に出願された難問とか、数学とは関係ない奇抜な発想が求められるもの、などなど。


 そんなマニアックなテストなので、毎回正解者はほんの数人で、ゼロの時もある。


 今日のも奇抜な発想が必要なタイプの難問で、正解者はたったの3人だけ。その正解者とは、正解者の常連である和也とちいちゃんと、なんと私だった。


 完全にまぐれだけどね。


「彩花ちゃんは勉強も頑張ってるんだね? エライ、エライ」


 そう言って、修平は私の頭に手をやり、いい子いい子って感じで私の髪を撫でた。


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