密なカラダにくちづけて。
「コレ、俺の連絡先。連絡して。」

英介君は、小さな紙切れを私に渡す。

「じゃあ、ごちそうさま。」

放心状態の私に笑顔を向けて英介君がドアを閉じた。

バタン…。

玄関からドアの閉まる音で 放心状態から目覚めたのと同時にその場に座り込む。


…え?…キス…された?


なんで?

渡された紙切れを ギュッと握りしめる。

連絡なんて、しない。

出来るわけない。

英介君は、一体…何を考えているの――…?
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