あの頃、テレフォンボックスで
「赤ちゃんはすぐ熱を出すものね。
なんだか、こわくなって
入院したくなる気持ちわかるわ。」
「そうなのよ。
私があんまりにも大げさにしているから
担当の先生が
『お母さん、高熱が出たくらいで
すぐに、頭がどうこうなるってことは
ありませんから』
って言ったのよ。」
思わず笑った。
「なにがおかしいの?」
「うううん。
その気持ち、よくわかる。
熱があってぐったりしてると、
何かあったらどうしようって
思うわよね。
それにしても・・・・
いつも冷静でテキパキとしてて
仕事人間だった志穂が・・・
そんな風に取り乱すだなんてこと、
思ってもみなかったわ。」
ベッドで寝ている杏ちゃんの顔を見ながら
そう言った。
「私も。
自分の力でなんでもできると思って
今まで生きてきたのに。
こんなに小さい、
私の中から生まれでたものが
自分の思い通りにいかず、
この子のために何をしていいか
わからず・・・・
焦って、振り回されて
毎日過ごすことなんて
自分でも
思ってもみなかった。」
なんだか、こわくなって
入院したくなる気持ちわかるわ。」
「そうなのよ。
私があんまりにも大げさにしているから
担当の先生が
『お母さん、高熱が出たくらいで
すぐに、頭がどうこうなるってことは
ありませんから』
って言ったのよ。」
思わず笑った。
「なにがおかしいの?」
「うううん。
その気持ち、よくわかる。
熱があってぐったりしてると、
何かあったらどうしようって
思うわよね。
それにしても・・・・
いつも冷静でテキパキとしてて
仕事人間だった志穂が・・・
そんな風に取り乱すだなんてこと、
思ってもみなかったわ。」
ベッドで寝ている杏ちゃんの顔を見ながら
そう言った。
「私も。
自分の力でなんでもできると思って
今まで生きてきたのに。
こんなに小さい、
私の中から生まれでたものが
自分の思い通りにいかず、
この子のために何をしていいか
わからず・・・・
焦って、振り回されて
毎日過ごすことなんて
自分でも
思ってもみなかった。」