あの頃、テレフォンボックスで
「悪いとわかっててやってるんだから、
俺もガキだったっていうか、
なんていうか・・・

でも親にはあんまり怒られなかった。

両親とも帰りが遅くて、
俺は、いつも時給いくらの
派遣されてくるおばさんと飯食って、


親も負い目に感じてたんじゃないの?


悪いことして
職員室に呼び出されたり
停学くらったりするたびに、

不思議なことにモテ度がアップしたんだよな。」



・・・・・わかる。
自分ができないことをしてくれる人って
憧れるもの。
特にその年代ならば。



「いつも女の方から『付き合って』って
言ってきてた。


そこそこかわいけりゃ、
ま、いっか・・・と思って
一応承諾するんだけど、
そのうちに面倒くさくなって

もう会いたくない、って言ってしまう。


だいたい、
つきあってどうするんだろう?


なにがしたいんだ、お前ら?


って・・・・・

そう思ってた。」




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