あの頃、テレフォンボックスで
「うちの亜紀にしろ、未来ちゃんにしろ
難しい年頃だし、なにかと敏感なのよね。
佐山さん、私たち・・・・
今はやっぱり子どものために
生きなきゃいけないのよね、結局・・・」
中村さんのいうことはもっともだ。
だけど、
彼女は大切な人と子どもたちと・・・
両方を手にもっている。
私には何もない。
中村さんと別れてからも
ずっとそんな想いにとらわれていた。
この年まで生きてきて、
私には何もないなんて。
帰り道、
駅前のコーヒーショップに
一人で入る。
「いらっしゃいませ~。」
アルバイトの子たちが
一斉に声をあげる。
レジを済ませ、
カフェラテができるのを
カウンターで待っていた。
「カフェラテお待ちのお客さま・・・」
飲み物を持って振り返ったのは
ケイタだった。
難しい年頃だし、なにかと敏感なのよね。
佐山さん、私たち・・・・
今はやっぱり子どものために
生きなきゃいけないのよね、結局・・・」
中村さんのいうことはもっともだ。
だけど、
彼女は大切な人と子どもたちと・・・
両方を手にもっている。
私には何もない。
中村さんと別れてからも
ずっとそんな想いにとらわれていた。
この年まで生きてきて、
私には何もないなんて。
帰り道、
駅前のコーヒーショップに
一人で入る。
「いらっしゃいませ~。」
アルバイトの子たちが
一斉に声をあげる。
レジを済ませ、
カフェラテができるのを
カウンターで待っていた。
「カフェラテお待ちのお客さま・・・」
飲み物を持って振り返ったのは
ケイタだった。