あの頃、テレフォンボックスで
行けない。
行かない・・・・・


24日・・・夫は帰れないと言っていた。
未来も帰ってこない。


だからといって、それは
私とケイタが
その夜を
二人で過ごす理由にはならない。



クリスマスは
大切な人を大切だと感じるためにある・・・・・
佐山が昔、そう言っていたのを思い出す。



その日、私はまた
なにもできないままで

後悔だけを
自分の中に残すのかしら?



ケイタと一緒にいたい。
行きたい。


でも、行けない。



結論が出ないままに、
日は過ぎていく。

24日の朝になっても
私の心は定まらない。










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