あの頃、テレフォンボックスで
ルイーズ、と書かれたコースターの上に
ジンジャーエールが置かれた。
森川くんの前には、ジンフィズ。
「お酒、大丈夫なの?」
そう聞いたら森川くんは
にっこりと笑った。
時間が経つにつれ
どんどん人が増えてきた。
マスターの友達、
その友達の友達。
人に連れてきてもらって
気に入って常連さんになった人もいる。
いろんな人に声をかけられて
森川くんは
テーブルを入ったり来たり。
私は暗い店内を見渡す。
ジャズシンガーのポスター、
ラジコンカー、
ブースカのフィギュア、
古い、壊れた黒い扇風機。
脈絡もなくガラクタたちが
ぽつんぽつんと
置かれていた。
ここはなんだかあたたかい。
うるさいのに、ほっとする。
いつも通り過ぎる道の少し奥に
こんな場所があるなんて
思ってもみなかった。
窓の外には赤いライトで
‘Louise’という文字が
チカチカと踊っているのに
気付かなかった。
見てるようでなんにも見てないんだなぁ。
しみじみと思う。
ジンジャーエールが置かれた。
森川くんの前には、ジンフィズ。
「お酒、大丈夫なの?」
そう聞いたら森川くんは
にっこりと笑った。
時間が経つにつれ
どんどん人が増えてきた。
マスターの友達、
その友達の友達。
人に連れてきてもらって
気に入って常連さんになった人もいる。
いろんな人に声をかけられて
森川くんは
テーブルを入ったり来たり。
私は暗い店内を見渡す。
ジャズシンガーのポスター、
ラジコンカー、
ブースカのフィギュア、
古い、壊れた黒い扇風機。
脈絡もなくガラクタたちが
ぽつんぽつんと
置かれていた。
ここはなんだかあたたかい。
うるさいのに、ほっとする。
いつも通り過ぎる道の少し奥に
こんな場所があるなんて
思ってもみなかった。
窓の外には赤いライトで
‘Louise’という文字が
チカチカと踊っているのに
気付かなかった。
見てるようでなんにも見てないんだなぁ。
しみじみと思う。