雪が降る町~追憶のletter~
向かいに一人で座る大地は水のようにお酒を飲み、『北海道の料理は何を食べてもやっぱりうまい』なんて盛り上がっていたけれど、晶は話半分で聞き流していたその時に、快斗が本当に聞き逃してしまう位の早さと声で謝った。


「ちょっと、首突っ込みすぎた」
「や···私も··その、感情的になりすぎた··かも」


追加したウーロン茶のグラスに両手を添えて、俯いた視線の先はストローの動きが止まるのを見ていた。


「さっき、買ったの見せて」
「え?」
「クリスマスカード」


お互いに少し素直になって、空気が柔らかくなる。
晶は不思議に思いながら鞄から小さな袋に入ったカードを快斗に手渡す。


「開けてい?」
「いいけど··」


テープを丁寧にはがして中から白い封筒と対になったカードを快斗は取り出した。

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