雪が降る町~追憶のletter~
黒い箱なのには意味があった。
その中に入っているのは置物のような小さなクリスタル。
レーザーで絵が刻まれているのか、小さな硝子の中に繊細に描かれたその絵はどんな角度から見ても立体的で神秘的だ。
黒い箱じゃなければ、描かれた絵は白い色で掘られているからわかりづかいのだろう。
そしてその絵柄というのが、まさに今の季節、よく見るような光景の雪が降っている町並みのとある一軒が描かれているようだ。
「すごい!なに?これ!本当に雪が舞ってるみたい!」
そのプレゼントの理由よりも晶がそのクリスタルに夢中になって、さっきまで掌まで隠していたのに寒さも忘れて完全に手を出してそのクリスタルを360度色々な角度から覗いて見ている。
「お前、なんか好きそうだと思って」
「うん、好き!」
「···」
「え?これ、快斗が買ったの?どうして?」
ふと、元の疑問に戻って問いかけるが、快斗は特に理由はないと答えるだけだった。
その中に入っているのは置物のような小さなクリスタル。
レーザーで絵が刻まれているのか、小さな硝子の中に繊細に描かれたその絵はどんな角度から見ても立体的で神秘的だ。
黒い箱じゃなければ、描かれた絵は白い色で掘られているからわかりづかいのだろう。
そしてその絵柄というのが、まさに今の季節、よく見るような光景の雪が降っている町並みのとある一軒が描かれているようだ。
「すごい!なに?これ!本当に雪が舞ってるみたい!」
そのプレゼントの理由よりも晶がそのクリスタルに夢中になって、さっきまで掌まで隠していたのに寒さも忘れて完全に手を出してそのクリスタルを360度色々な角度から覗いて見ている。
「お前、なんか好きそうだと思って」
「うん、好き!」
「···」
「え?これ、快斗が買ったの?どうして?」
ふと、元の疑問に戻って問いかけるが、快斗は特に理由はないと答えるだけだった。