雪が降る町~追憶のletter~
「コレ?···あ!」


大地が快斗の視線の先の手紙をもう一度見て何かに気付く。


「―――コレの主が現れないことを知ってたから、10年前おれに···」
「····」
「いや、“現れない”んじゃなくて、なんらかで“現れられない”から―――」


快斗と大地の2人だけの会話に晶も集中して聞いているが、さっぱり訳がわからない。
2人は無言になってしまったが、目で何か会話しているようにも思える。

晶は痺れを切らしてその2人の無言の会話に割って入った。


「なに?どういうこと?2人は何かを知っているの?」


すると、2人が一斉に晶を向いた。
そして先に答えたのは大地だ。




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