雪が降る町~追憶のletter~
「おはよ」
「おはようー」
教室に着くなり“あっちゃん”に飛びつくようにして晶は駆けて行った。
俺はそれを横目で見て自分の席に鞄を置く。
さすがに6年間ずっと同じクラスだった訳じゃないけど半分は一緒だった。
そして今も同じクラスに晶はいる。
「晶ちゃん!見てみてー」
「あ!今月号!」
「うん!今朝買ってきちゃった。一緒に見よ」
女子ってなんでああキャーキャー話が出来るんだ。
しかも上辺だけのことだってざらにあるし。そういうのは見て分かるし。
・・・まぁでも晶は“上辺だけ”の付き合いなんてしてないみたいだけど。
「かっこいいなぁ」
机にペンケースをしまってるときにそんな晶の声が聞こえてきた。