雪が降る町~追憶のletter~
皆が席について先生の話を聞く。
けど、俺はその間もずっとさっきの晶の顔が頭から離れなかった。
ああいう風に、いつかは芸能人とかじゃなくて、同級生とか先輩とかを好きになってあんな顔するのか・・・
そう考えた時に俺の胸に何か違和感を覚えた。
―――気が付けば俺たちは“男”と“女”になっていた。
それは大きな変化。
今までのように一緒に居られなくなるくらい大きな現実。
男の俺が女である晶に執着してるなんて、幼馴染離れが出来てないって言ってるようなものだからかっこ悪い。
それでもやっぱり晶が隣にいなくなることなんて考えられなくて、離れなきゃいけなくなるくらいなら、それに気付かないフリをしようと思った。