雪が降る町~追憶のletter~
そうすれば、このままでいられる。
あの頃の俺はそう信じてたんだ―――。
「ねぇ、快斗」
気が付いたときはもう休み時間。
俺の机の前にいたのは晶だった。
「な、なに」
「あのね?明日先生にお花あげるのにお金集めてたでしょ。そのおつりを返そうと思ったんだけど、そのほかに有志でプレゼント代くれた人とかいて、頭ぐちゃぐちゃになってわかんなくなった・・・」
「はぁ~・・貸せ」
コイツはほんと、ぼやんとしてる。
けど、性格が優しいからこんなことを引き受けて。それで結局テンパってるわけで・・・
晶の手にしていたチェック表とお金の入った封筒を受け取って簡単に纏めたメモを渡した。