雪が降る町~追憶のletter~
その人は隣の玄関を開けて歩いてくる。


(快斗だ!)


晶はそう思った瞬間なぜか見ているのがバレたくなくて慌ててカーテンを閉めて窓に背を向けた。

時計を見ると22時を過ぎていた。


(快斗はこんなに遅くまで仕事するんだな…
そもそもどんな仕事してんだろ?)

専門的なものなのはなんとなく聞いたことあるけどさっぱりわからないままだ。


雑誌を見ながらうつらうつらし始めた時だった。


♪~~


「うわっ」

普段鳴らない携帯電話が振動と共にテーブルの上を動いている。
あまりにびっくりしすぎて見ていた雑誌のページが破れてしまった。

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