雪が降る町~追憶のletter~
「えっ!?」
晶は心の中の言葉と通じるものがあった真田の言葉に驚いた。
だけど真田を見てみても当たり前だが至って普通の顔をしている。
「特に雪が積もった時の夜景は神秘的だろうなぁ」
「···そうですね」
晶はいつまでも噴水広場へ視線を向けていた。
その表情がなんとも言えなくて、真田はそれ以上声を掛けられなかった。
ただ黙って自分の後ろにいてくれる真田に晶が気付いたのは数分後。
「気にしないで」
そういってやっぱり優しい笑顔を向ける真田を晶はドキドキしながら横目で見てすぐに俯き窓から離れて歩いて行った。