雪が降る町~追憶のletter~
5.戻れない
「ああ、バスがきましたね」
「本当だ、また機会があれば話しましょう。じゃあ結城さん、また」
「は、はい。今日はありがとうございました」
バスに乗車してすぐに扉が閉まる。
窓越しに真田を見るがその顔を見るとさっきのことを思い出してしまって、会釈で誤魔化して目を床に逸らす。
手すりにつかまっている手にまだ真田の感触が残っていた。
「おい」
一人でフラッシュバックしていると快斗から声を掛けられ肩を上げて驚く。
快斗の声の方を振り向くと今日は席を選べるほどに空いていて、快斗は一番後ろの窓側に腰を下ろして晶を手招きしていた。
「さすが土曜日の夕方!空いてるな」
「そ、そうだね」
当たり前のように隣に座ったもののその距離感がぎこちない。
「本当だ、また機会があれば話しましょう。じゃあ結城さん、また」
「は、はい。今日はありがとうございました」
バスに乗車してすぐに扉が閉まる。
窓越しに真田を見るがその顔を見るとさっきのことを思い出してしまって、会釈で誤魔化して目を床に逸らす。
手すりにつかまっている手にまだ真田の感触が残っていた。
「おい」
一人でフラッシュバックしていると快斗から声を掛けられ肩を上げて驚く。
快斗の声の方を振り向くと今日は席を選べるほどに空いていて、快斗は一番後ろの窓側に腰を下ろして晶を手招きしていた。
「さすが土曜日の夕方!空いてるな」
「そ、そうだね」
当たり前のように隣に座ったもののその距離感がぎこちない。