雪が降る町~追憶のletter~
『気がないなら、変に期待させるな』


どの口がそんなことを言うの?!


別に私から誘ったわけじゃないし、色目を使ったことだってない。

手だって―――···


「手だって…」


“勝手に真田さんが”


そう頭で思ったけれど、それはただの言い訳で、やっぱり快斗の言うことが正しいのかと頭を抱えた。


―――受け入れた私も悪い。


だけど、じゃあだったら快斗はどうなの?
幼馴染ならなんでもアリだと思ってるの?




「自分だって、変に期待させたりしてるじゃない―――」

< 84 / 218 >

この作品をシェア

pagetop