雪が降る町～追憶のletter～

「ん？いやーあいつ電話もメールも返事あんましねぇからな！」


そういって眉を下げながら笑うと大地は晶の腕時計を指しながら言う。


「晶ちゃん、今ひとり？もしよかったらお昼一緒にどう？」


下心なんかない。
晶はそれを自信持って言えたから快くＯＫした。

５分位歩いてその辺にあったお店に適当に入って腰を掛けた時に、大地がダウンジャケットを脱いだ時、晶はやっぱり引き締まった体をしているな。なんて思って見てしまった。


「何食べよう？あ、晶ちゃんここはおれのオゴリ。好きなの頼んで」
「え？そんな、悪い···」
「いーからいーから！おれまだ一人身で結構稼いでるのよ」


そんな会話をしながらメニューを2人で見ていた。
やがて、晶が注文するものを決め兼ねていると、大地が突拍子もないことを提案してきたのである。