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ねぇ、陣、私はどう反応すれば良いの?
そんなことを訊かれて、私はどう答えれば良いの?
陣には彼女がいるってわかってる。
でも、私は陣が好きなの。
なんでもいいから、隣にいたいの……。
そんなに、思いつめたような顔をしないで。
「……た、ただの、気の迷いだよ」
私が言うと、陣がそっとため息をついた。
「みあが可愛すぎるから……」
「え?」
「好きになっちゃったじゃんか」
「…………」
私は言葉につまった。そして搾り出すように、続ける。
「陣には、彼女がいるじゃない……」
「でも、いつも一緒にいるのは、みあだから……」
しばらく、気まずい沈黙が降りた。
「……ぃ……」
「え?」
陣が何か言ったけど、聞き取れなかった。
気づくと、陣は私に覆いかぶさるように、正面に立っていた。
ソファと陣にはさまれて、私は身動きが出来なくなる。
そんなことよりも、陣の、今まで見たこともないような表情に、私は動けなくなってしまった。
「みあ、好きだよ」
「んっ」
陣が私の首筋にキスの雨を降らした。
何度も、何度も、唇を落とす。