急性大好き症候群
随分長居をしてしまった。
それほど話し込んだつもりはなかったのに、二時間近くいてしまった。
高校生ならまだしも、中学生がこの時間まで外をうろついていたら、親が心配するだろう。
「麻尋ちゃん、ごめんね、付き合わせちゃって。帰ろうか」
幸いにも、ここは中学校のすぐそばだ。麻尋ちゃんの家も確か中学校の近くだったはずだ。
「送ってくよ。女の子一人じゃ心配だし」
「いえ、大丈夫です。ここの道路の向かい側なんです、家」
「だいぶ近いな……」
「あの、できればでいいんですけど、弘樹に伝言、頼んでもいいですか?」
「いいよ」
「……『弘樹のことは決して嫌いじゃない』って」
「……うん。わかった」
伝えとくよと言うと、麻尋ちゃんは可愛らしい笑顔を見せた。
不覚にも、女のあたしでも一瞬ドキッとしてしまったくらい綺麗だった。
二人の男から好かれるのも無理はない。
あたし達は店から出て、別れた。
それほど話し込んだつもりはなかったのに、二時間近くいてしまった。
高校生ならまだしも、中学生がこの時間まで外をうろついていたら、親が心配するだろう。
「麻尋ちゃん、ごめんね、付き合わせちゃって。帰ろうか」
幸いにも、ここは中学校のすぐそばだ。麻尋ちゃんの家も確か中学校の近くだったはずだ。
「送ってくよ。女の子一人じゃ心配だし」
「いえ、大丈夫です。ここの道路の向かい側なんです、家」
「だいぶ近いな……」
「あの、できればでいいんですけど、弘樹に伝言、頼んでもいいですか?」
「いいよ」
「……『弘樹のことは決して嫌いじゃない』って」
「……うん。わかった」
伝えとくよと言うと、麻尋ちゃんは可愛らしい笑顔を見せた。
不覚にも、女のあたしでも一瞬ドキッとしてしまったくらい綺麗だった。
二人の男から好かれるのも無理はない。
あたし達は店から出て、別れた。