急性大好き症候群
顧問の話が終わった直後、あたしは走って体育館を出た。


新しく副部長になった若菜の怒声が後ろから聞こえたけど、無視。


若菜がいるから部活はしっかり仕切ってくれるだろう。


今更追いかけても無駄だろう。だろうではなく、ほぼ100%無駄に決まっている。


ならば後始末でもいい。こんなの、自己満足だ。


あたしはめんどくさがりで逃亡癖があって、最低な人間だ。最低な展開を迎えないと自分がしたことに気付かない。


せめてもの罪滅ぼしにもならない。


それでも、やるしかないと思った。


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