急性大好き症候群
「……あ、やっと起きたあ」
目を開けると、太一の瞳が至近距離にあった。
「はっ!?」
思わず飛び起きる。
ぐるりと首を回すと、太一の部屋だった。そして、座っているのはローテーブルの前。
どうやらあたしは、太一の部屋でうたた寝をしていたらしい。
「跡、ついてるよ」
あたしの隣でテーブルに頭を乗せて、自分の頬を指差してふわっと笑っている太一。
「……寝ぼけてる?」
太一の表情と声がいつもより幼い。
いつもの大人びた太一とは違っていて、なんだかドキドキする。
「疲れたから、ちょっと寝てた」
つまり、あたしより後に寝て、あたしより早く目が覚めたってわけか。
やっぱり受験生だから、自然とそうなってしまうのだろう。
鞄から手鏡を出して自分の顔を映してみると、右の頬に一直線がくっきりと浮かび上がっていた。
「あわ……最悪」
「あわって」
太一が顔を倒したまま笑った。
「寝顔も見られたし……」
「ばっちり見させていただきましたあ」
「最悪」
見られたくないものを二つも見られるとは……。
「そう? 可愛かったけど」
太一の言葉に体が発熱したのがわかる。
何、この子。なんでこんな恥ずかしいことさらっと言えちゃうわけ。
いつもより幼く見えるから余計だ。
あたし、幼い太一の方が好きなのかな。
まさかのショタコン疑惑?
目を開けると、太一の瞳が至近距離にあった。
「はっ!?」
思わず飛び起きる。
ぐるりと首を回すと、太一の部屋だった。そして、座っているのはローテーブルの前。
どうやらあたしは、太一の部屋でうたた寝をしていたらしい。
「跡、ついてるよ」
あたしの隣でテーブルに頭を乗せて、自分の頬を指差してふわっと笑っている太一。
「……寝ぼけてる?」
太一の表情と声がいつもより幼い。
いつもの大人びた太一とは違っていて、なんだかドキドキする。
「疲れたから、ちょっと寝てた」
つまり、あたしより後に寝て、あたしより早く目が覚めたってわけか。
やっぱり受験生だから、自然とそうなってしまうのだろう。
鞄から手鏡を出して自分の顔を映してみると、右の頬に一直線がくっきりと浮かび上がっていた。
「あわ……最悪」
「あわって」
太一が顔を倒したまま笑った。
「寝顔も見られたし……」
「ばっちり見させていただきましたあ」
「最悪」
見られたくないものを二つも見られるとは……。
「そう? 可愛かったけど」
太一の言葉に体が発熱したのがわかる。
何、この子。なんでこんな恥ずかしいことさらっと言えちゃうわけ。
いつもより幼く見えるから余計だ。
あたし、幼い太一の方が好きなのかな。
まさかのショタコン疑惑?