急性大好き症候群
「唯織……?」
「太一、いいよ、あたしのせいにして」
「え……」
「一人で苦しまないでよ……」
あたしは太一の目元の涙を手で拭った。
そして再び唇を重ねる。
自分から触れた唇は、びっくりするくらい柔らかかった。
角度を変えて何度も唇に触れる。
太一はあたしにされるがままだった。
舌を太一の咥内に入れても、太一は抵抗を見せない。
舌が絡み合うと、太一の体の力が抜けていくのがわかった。
あたしは常に「されていた」方だから、やり方なんて全然わからない。
貪りながら、下手でごめんねと心の中で謝った。
「唯織……」
唇を離すと、太一の息がわずかにあがっていた。
あたしがそうさせたのだと、なんだか嬉しくなる。
あたし、実はSなのかな。
目が潤んで、わずかに見上げてあたしを見ている太一を見たら、歯止めがきかなくなった。
首筋に唇を寄せて、肌に吸い付く。
「んっ…………」
太一がぴくんと肩を震わせる。
今だけはあたしを見ればいい。
あたしを感じて、弘樹も麻尋ちゃんも忘れればいい。
どうせ最初から勝負は決まっていたのだ。ならば、少しくらいあたしを見てもらったっていいじゃないか。
太一の首を攻めながら、あたしは変な感情に支配されていた。
唇が鎖骨まで下りて、ワイシャツのボタンに手をかけたとき、その手を掴まれた。
「太一、いいよ、あたしのせいにして」
「え……」
「一人で苦しまないでよ……」
あたしは太一の目元の涙を手で拭った。
そして再び唇を重ねる。
自分から触れた唇は、びっくりするくらい柔らかかった。
角度を変えて何度も唇に触れる。
太一はあたしにされるがままだった。
舌を太一の咥内に入れても、太一は抵抗を見せない。
舌が絡み合うと、太一の体の力が抜けていくのがわかった。
あたしは常に「されていた」方だから、やり方なんて全然わからない。
貪りながら、下手でごめんねと心の中で謝った。
「唯織……」
唇を離すと、太一の息がわずかにあがっていた。
あたしがそうさせたのだと、なんだか嬉しくなる。
あたし、実はSなのかな。
目が潤んで、わずかに見上げてあたしを見ている太一を見たら、歯止めがきかなくなった。
首筋に唇を寄せて、肌に吸い付く。
「んっ…………」
太一がぴくんと肩を震わせる。
今だけはあたしを見ればいい。
あたしを感じて、弘樹も麻尋ちゃんも忘れればいい。
どうせ最初から勝負は決まっていたのだ。ならば、少しくらいあたしを見てもらったっていいじゃないか。
太一の首を攻めながら、あたしは変な感情に支配されていた。
唇が鎖骨まで下りて、ワイシャツのボタンに手をかけたとき、その手を掴まれた。