急性大好き症候群
「た、太一くん、ぶ、部活だったの?」


ええい、もう自棄よ。


「うん。唯織達も?」

「そう」

「何部?」

「バレー」


途端に太一くんが吹き出した。


「何笑ってんの?」

「い、唯織が踊ってるとか……くくっ、マジでウケんだけど」


そう言って、太一くんが声を上げて笑い出した。


「はあ? って、あんた、踊る方のバレエだと思ったの?」

「は? 違うの?」


太一くんが目の端に溜まった涙を拭いてあたしを見る。


「どこをどう見たらあたしが体柔らかいって思うわけ? 球技の方だよ、バレーボール」

「ああ、そっちのバレーか」


普通そっち思うでしょ……。


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