急性大好き症候群
05.ひみつの弟くん?
次の日、あたしはこの間襲われかけたあの公園に来ていた。
真夏に女の子を待たせんなよ……。
ここに来る前に日焼け止めクリームを塗って制汗剤を体中に撒き散らしたけど、それらが汗と灼熱で全て流れ落ちそうだ。
一応あたしの後輩なわけだし、うちの高校を目指していると聞けば、ちょっとはおせっかいもしたくなる。
でも、炎天下に10分も女の子を待たせるとは、あいつはどんな神経をしているのだ。
アイス二個奢り決定だな。
「唯織~、ごめんごめん」
太一がだるそうにやってきた。
もはや太一の方に体を向けるのですら億劫だ。
「遅い。講師を待たせんな」
「え、唯織ってそんなキャラだっけ? 軽くショック」
「暑いの。アイス二個奢ってもらうから」
「それくらいなら喜んで」
「じゃあ五個に増やしてやる」
「えー、何それ~」
「さっさと家に案内してください」
「ん。着いてきて」
太一が今来た道を戻り始めた。
真夏に女の子を待たせんなよ……。
ここに来る前に日焼け止めクリームを塗って制汗剤を体中に撒き散らしたけど、それらが汗と灼熱で全て流れ落ちそうだ。
一応あたしの後輩なわけだし、うちの高校を目指していると聞けば、ちょっとはおせっかいもしたくなる。
でも、炎天下に10分も女の子を待たせるとは、あいつはどんな神経をしているのだ。
アイス二個奢り決定だな。
「唯織~、ごめんごめん」
太一がだるそうにやってきた。
もはや太一の方に体を向けるのですら億劫だ。
「遅い。講師を待たせんな」
「え、唯織ってそんなキャラだっけ? 軽くショック」
「暑いの。アイス二個奢ってもらうから」
「それくらいなら喜んで」
「じゃあ五個に増やしてやる」
「えー、何それ~」
「さっさと家に案内してください」
「ん。着いてきて」
太一が今来た道を戻り始めた。