私の彼氏は俺様です
「どうしよう、陸…」
「あ?」
怖い…。
これは杏のお誘いを
断った方がいいかも?って雰囲気。
杏がそんなに推すイケメン、
見てみたいっちゃ見てみたいけどさ。
陸はパタンと教科書を閉じて
あたしのほうを見た。
「行きたいなら行けば?」
シラっと言った陸。
あたしを突き放したような言い方に
少しグサッときた。
「デート…」
「んなの、明日でも明後日でもできる。
コーチはいつ来るかわかんねぇんだろ」
まっすぐあたしを見て陸は言った。