私の彼氏は俺様です




負けた。

だって今日の陸、

かっこよすぎるんだもん。




「ぎゅうって、して…」




恥ずかしくて最後のほうの声

小さくなっちゃったけど…。




「声ちっさ。でも普通に言えるじゃん。

 まぁ、今日は合格」




ふわっとわらって、

あたしを優しく包み込む。




陸の匂いが、また広がる。




「陸の匂い、好き…」


「…俺の匂いとかあんの?」


「うん。する。

 ……あたしにしかわかんない匂い」




あたしだけ、あたしだけ

わかる匂いでいいの。




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