マーメイ ~人魚姫の恋~

網にかかったお魚さんを助けようとして。

とりあえず潜って。

助けてあげた。

でも、その私が。


・・・・髪が網に引っかかるなんて!!!!

しかももとからくせっ毛の私の髪はいっこうにとれる様子がない。

「嗚呼・・・・。私のくせっ毛め・・・。」

くせっ毛の自分の髪を恨みつつ、その髪がひっぱられる衝動に気付いた。

「・・・・え?」


そう。網が上に引き上げられていたのだ。

「嘘でしょう・・・・?」


上からほと、声が聞こえた。

「ん?なんだかいつもより重いな・・・。今日は大漁か!!」

いやいやいやいや!!!

髪を引きちぎろうにも、引きちぎれない。

絶対、絶命。

私は最悪の事態を思い浮かべた・・・。


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