マーメイ ~人魚姫の恋~
「え?」
キースが私の方を向いた。
「だってそうでしょ?私も貴方に助けられて...気付いたら...」
そこまで言って私ははっとした。
「...気付いたら?」
私は何を言おうとしているのだ。
こ、こ、これじゃあ...こ、ここここくは...っク!!
「あ、あのっ...えっと...っ」
私は物凄く動揺している。
よく考えたら、私はまだキースに好きだと伝えていない。いや、間接的には伝わっているだろうが、恋として、好きとまだ伝えていない。
「...マーメイ?」
キースが私の顔を覗き込んだ。
ああ、今きっと、私の顔はタコのように赤いのだろう。