マーメイ ~人魚姫の恋~
「ねえ、キース。」
「ん?」
「キースは私のコト、怖くないの?」
・・・。そう、「人間」と「人魚」は違うのだ。
彼には「足」があるけど、私にはない。
代わりにあるのは「尾ひれ」であって、陸を歩くことは出来ないのだ。
・・・。姿形が違う、「人間」にとっては架空の生き物であった私を、
怖いとは思わないのか・・?
それがふと気になってしまった。
心配そうに聞く私に彼は、
「・・・。怖くないよ。だってマーメイだし。人魚も、人間も、同じようなもんさ。」
「・・・そう・・・。」
「心配すんなって!誰にも言わないから!!」
「・・・。うん・・・。」
私は何故か嬉しくなって微笑んだ。