マーメイ ~人魚姫の恋~
すると彼女は不思議そうに首をかしげ、「どうしたの?」と尋ねてきた。
あ・・・。
そっか、俺の早とちり、か・・・?
彼女は、俺が思っていたことで顔を赤らめたのではないらしい。
・・・・・。
ペンダントに通ったリングは、俺の父親の形見。
正確に言うと、俺の、じーちゃんの形見、かな。
じーちゃんから親父へ、そして俺へ・・・。
「形見」という形で俺に授けられたこのリングは、どうやら俺の世界観を1日にして変えてしまったらしい。
目の前には美しい人魚。
でも、まだ美しいと言うよりは、可愛い感じの・・・。