純悪女!?~ドSなアイツの結婚計画~
「メンドくせぇ」
「はっ?」
「そう思っただろ。純悪女」
なんなのよ!
私の心の声を代弁しないでよ。
だけど……何、それ?
「純悪女って、何ですか」
ぶっきらぼうにそう聞くと、ククっと笑った彼が口にした。
「純度100%の性悪女ってことだ」
ムカーッ。ムカつく。
だったらあんたは何なのよ!
無駄に整った顔をして、立ち振る舞いもスマートで、だけど裏ではこんなことを言ってるあんたの方がよっぽど性悪よ!
そんな風に思ったものの、これ以上喋りたくもなくて、ドカッとファイルをわざと音を立てて置いた後、部屋を出た。