純悪女!?~ドSなアイツの結婚計画~
「もう、終わったんですか?」
「あぁ、誰かがサボるから、余分な仕事が増えて疲れた」
そう言いながら、ネクタイを緩める。
「すいませんね」
「お前も、ちゃんと終わったのか」
「えっ?」
まさか、この男。聞いていたんじゃないだろうな。
「しょーがねぇだろ。お前の絶叫が聞こえちまったんだから。相変わらず純悪だな、お前」
「うるさい」
「だけど、それでいいんじゃねぇの? そういうお前、嫌いじゃねぇし」
「はっ?」
「さてと、帰るぞ?」
立ち上がって、私を見下ろす彼の目が、優しく笑いかけている気がしたのは気のせいだろうか。