純悪女!?~ドSなアイツの結婚計画~
「桐生さん」
「なんだ」
「呑みに行きませんか?」
「却下」
「ケチ!」
「ケチじゃねぇ。ベロベロに酔う気満々の奴なんてごめんだ。その代り、飯行くぞ?」
私は何だか笑ってしまった。
そうだ。酔う気だった。バレてる。
「一杯だけだぞ?」
「はいっ、誓います」
二人で入ったレストランで、一杯だけカクテルを飲ませてくれた彼。
「たく、俺、車だってーの。相変わらずだな、お前」
「えへへ」
「可愛くねーし」
そういいつつも、ククっと笑う彼に、私もつられて笑ってしまいそうだ。