純悪女!?~ドSなアイツの結婚計画~
「純悪女、ちゃんと布団被って寝ろよ?」
「分かってますよ」
私の部屋の前まで着いてきてくれた彼は、最後にそんな毒を吐く。
「あの、桐生さん」
「なんだ?」
「すいませんでした。明日からはきちんとします」
「あぁ。今日は大目に見てやる。今日は、とりあえず泣いとけ」
「えっ?」
「だけど、ますます不細工になるから、ちゃんと目は冷やしておけよ?」
そう言い残して、スタスタと去っていく。
すごくムカつく。
だけど、あんなに泣きたかったのに、気持ちが少し落ち着くのが分かった。