純悪女!?~ドSなアイツの結婚計画~
お二人を、歩と二人で見送った後、彼から必要な書類を差し出される。
「これと、これと……後、これはここの控えね」
「うん。ありがとう」
それらが入った封筒を彼から差し出されて、それに手を伸ばした時、彼が真剣な顔をして口を開いた。
「梓、ちょっといい?」
「――うん」
二人で、休憩室に移動する。
そこにある自販機で、ミルクティーを買ってくれた彼は、私にそれを差し出した。
「ありがとう」
「あのさ」
彼もコーヒーを手にして、隣に座る。
「ホントに悪かったと思ってる。俺、お前の事、分かってるつもりだったのに、何も分かってなかったな」
「――ううん」
言わなかったのは私だもの。
私も、悪い。