純悪女!?~ドSなアイツの結婚計画~
ずっとこの腕に包まれていたい。
そんな風に思ってしまうのは、私が弱いからかもしれない。
もう一度、やり直せば……そんな風に頭の片隅で考える自分がいる。
けれど、彼とは結婚には至らない気がして。
どうしても彼の前では強がってしまう。
そんなまま結婚したとして、何時か苦しくなってしまう気がするんだ。
もしかしたら、それは私の方だけでなく、彼の方も――。
彼が真奈美ちゃんを抱いたのかどうなのか、分からない。
けれど、それとは別の理由で私たちは終わったんだとそう思う。
やがて私から離れた彼が、ニッコリ笑いながら出て行ったとき、私もまた、自分の気持ちに区切りをつけられた気がした。