純悪女!?~ドSなアイツの結婚計画~

「そんなもん、やってもらえばいいから」

「はっ?」

「連れてきました。あとはよろしく」


桐生さんに連れて行かれたのは、メイク室。


「はいはい、こっち。すぐに取り掛かるから」


いつも頼んでいるメイクさんが、私を大きな鏡の前の椅子に誘導して座らせる。
えっ、メイク?


「えっ、自分でやりますから、ちょっと道具を貸してください」

「ダメだよ。こういう時のメイクは特殊なんだから」

「はっ?」

「とりあえず、髪をコテで巻くね」

「ちょっと待ってください。どうして巻く?」


元々緩いパーマのかかっている私の髪は、そこまでしなくても何とかまとまる。
ムースかなんか借りられれば。



< 160 / 311 >

この作品をシェア

pagetop