純悪女!?~ドSなアイツの結婚計画~
「もう時間がないのよ。動かないで。
ドレス着たら、嫁に行けなくなるなんて、古臭いこと言わないわよね」
……。
えぇ、その古臭いことを、考えてました。なんてとても言える雰囲気じゃなくて。
巻かれた髪は、アップにされて、逆毛を立てられる。
すっかりボリュームのできた髪を、均一に散らしてピンで留め、白いバラを散りばめられた。
「すごい。素敵」
「でしょー。安永さんにはこういう感じが合うわ」
そして、いつもより派手目に施されたメイクで、別人に代わっていく私。
この時にはもう、当初の不安より、ワクワクの方が大きくなっている。