純悪女!?~ドSなアイツの結婚計画~

「もう時間がないのよ。動かないで。
ドレス着たら、嫁に行けなくなるなんて、古臭いこと言わないわよね」


……。

えぇ、その古臭いことを、考えてました。なんてとても言える雰囲気じゃなくて。



巻かれた髪は、アップにされて、逆毛を立てられる。

すっかりボリュームのできた髪を、均一に散らしてピンで留め、白いバラを散りばめられた。


「すごい。素敵」

「でしょー。安永さんにはこういう感じが合うわ」


そして、いつもより派手目に施されたメイクで、別人に代わっていく私。
この時にはもう、当初の不安より、ワクワクの方が大きくなっている。




< 162 / 311 >

この作品をシェア

pagetop