純悪女!?~ドSなアイツの結婚計画~
「さあ、何とか間に合いそうね。次は着替え」
「えっ、あっ……」
こんなにドレスに囲まれて生活しているのに、自分は一度も着たことがないそれ。
「安永さん、7号くらいよね。下着は……Cカップでいいか」
げっ。
プロっていうのはこういう事なんだろうか。チラッと私を見ただけで、カップまで言い当てられた。
決して大きくない胸。注目を浴びるというのに、残念すぎる。
「大丈夫。大体ドレスは、Cカップくらいが一番綺麗に見えるように作られてるのよ。そうじゃないと、補正がいるわ」
私の心の声を聞いたかのように、そんなことを言われて驚く。
そんなことを気にする人も多いのかもしれない。
普段、デザインの相談以外の細かいことは、衣装係さんにお願いしてしまうから、そういう事も知らなかった。