純悪女!?~ドSなアイツの結婚計画~
「そうね、これにしましょうか」
衣装は、今売り出したいものがいくつか用意されていて、当日来たモデルに合わせてチョイスすることになっていた。
メイクさんが私に差し出したのは、オフショルダーの大きく胸元の開くドレス。スカート部分は、プリンセスラインと言われるもので、ふわっと広がっていて、ふんだんに使われたレースが上品さを醸し出している。
「安永さん、こういう可愛らしい感じが、意外と似合いそう」
メイクさんの指定したドレスは、ちょっと自分でも意外だった。
私に、こんな可愛らしいもの、着こなせるだろうか。