純悪女!?~ドSなアイツの結婚計画~
「でも、あの新郎役って、スタッフの方ですよね? すごくお似合いで、まさか、旦那様ですか?」
「いえっ。違います。赤の他人です!」
思わず、声を張り上げてしまって、ハッと口を抑える。
「えっ、そうなんですか。私たちはてっきり……」
驚いたことに、今回の模擬挙式に参加してくれたほとんどのカップルが、挙式の申し込みをしてくれた。
今まで、そんなことはなかった。
別の式場でも頻繁にこうした催しは行われていて、それをいくつか見て回って検討するカップルが多い。
だから、保留になることもしばしばで、もちろん、好みもあるから別のところに持っていかれることだってある。
これほどまでに成果が上がったのは、初めてだった。