純悪女!?~ドSなアイツの結婚計画~
「だけど……まだアイツが諦めたとは思えない」
「えぇぇーっ。そんなの困ります」
「俺に言うな」
はぁ。
盛大なため息が漏れてしまう。
毎日こんな不安におびえる日々はごめんだ。
「お前、結構ビビりなんだな」
「ななな……」
「だから、焦りすぎ。まぁ今回は仕方ない。男の俺でも気持ち悪いし」
うんうんと頷くと、もう一度コーヒーに口をつけた彼が、驚く発言をした。
「俺ん家来るか?」
「はっ?」
「だから、俺ん家」
「なんで私がっ」
「じゃあ、一人で怯えてろ」
「あぁぁ、ちょっと待ってー!」
何食わぬ顔で立ち上がった桐生さんを、思わず止める。
そんな、それじゃあ毎日眠れないじゃん。