純悪女!?~ドSなアイツの結婚計画~
「へぇ、結婚できないじゃないんだ」
聞いていたのか、性悪男!
「そうですけど?」
「そうだな。木本が待ってるもんな」
ムムムム。
手を握り締めて、怒りの目を向けると、とても冗談を言っている雰囲気じゃなくて。
「ちょっとヤバいなお前」
「何がですか?」
「なんでもない。とりあえず行くぞ」
腕時計に目をやると、もう出るはずの時間だった。
「ちょっと待ってください」
せっかく行くなら勉強したい。カメラも今まで勉強してきたノートも持っていきたい。
「3分な」
「そんなぁ」
「はい、10秒経過」
くそっ。
この男には敵わないのか?