純悪女!?~ドSなアイツの結婚計画~
嘘
ふと目を覚ますと、もうあたりか明るくなっていた。
毛布にくるまったままゆっくり目を開けると、桐生さんの膝に頭を乗せたまま眠っていた。
彼は、ソファーに座ったままで、まだ眠っているようだ。
本当に一晩中一緒にいてくれたんだ……。
ゆっくり起き上がって、毛布を彼に掛けると、彼もゆっくり目を開いた。
「ごめんなさい。起こしちゃった」
「いや。おはよう」
「おはようございます」
「えっと……顔、洗ってきます」
彼とそのまま向き合っていることがなんとなく恥ずかしくて、そしてなんと言ったらいいのか分からなくて、私は逃げた。