純悪女!?~ドSなアイツの結婚計画~
「早速ですか……。あっ、首はいかがですか?」
「えぇ、大丈夫、です」
社交辞令なんだろう。
きっと刑事はそんなことには興味がない。
「木本は、あなたが桐生さんと結婚すると聞いて、裏切られたと言っているのですが……」
「あっ……」
まずい。勝手に彼と結婚するなんて、あの時口走った。
チラッと桐生さんの方に視線を向けたけれど、彼は微動だにせず話に耳を傾けているように見える。
「えっと、そんなことは言ったと思います。だけど、木本さんとお付き合いした覚えもないし、結婚の約束なんて……」
「でも、木本は新婚旅行先を決めている途中だったと」
「それは、それはあの人が勝手に、私の郵便受けにパンフレットを入れて……」