純悪女!?~ドSなアイツの結婚計画~
「あなた方は、木本が結婚詐欺に遭ったといっていましたが、木本はそうは言いませんでした。前の彼女と婚約中にあなたと出会って、結局あなたと付き合い始めて、結婚を考えたのに、騙されたと」
「そんな……」
私は絶句した。
確かに木本は結婚詐欺に遭ったんだと思う。
付き合い始めてって……何を勝手な。
「失礼ですが、木本とあなたにそういう関係は?」
「えっと、付き合ったかどうかという事ですか?」
「いえ、体の……」
そこまで聞いて、私は凍った。
すべての思考がストップして、何も考えられない。
被害に遭ったのは私の方だ。
けれど、そんな風に疑いの眼差しを向けられるなんて。